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【Vol.29】子供が “手を出てしまう前” にすべきこと(他害)

目次

子供が “手を出てしまう前” にすべきこと(他害)

発達障害を持つ子の中には、お友達のことを叩いてしまったり、突き飛ばしてしまったり、手が出てしまったり・・また、先生の腕に噛みついたり、怒って物を投げて壊してしまったりと、いわゆる「他害(たがい)」と言われる行動 をしてしまうケースがあります。

「他害」は、物理的に危ないということもあり、保育園や幼稚園、学校、家庭を問わず、比較的「厳しく対処される」ことが多い内容となっています。

※他害については「男の子が暴れている」というイメージが強いですが、女の子でも同様にある行動です。

「他害行為」は大きく分けて2通り

1.「思わず、やってしまった・・」の場合

本人が「何かうまくいかない事」、「気に入らない事」に出くわしたり、場合によっては「困っている時」に、「うまく言葉で表すことができない」など、「感情の起伏の激しさ」などと合わさって「思わず、やってしまった」というケース。

2.「コミュニケーションの一環」の場合

本人が「何の気なし」に、そして「本人としては “普通のこと”」という感覚で、「コミュニケーションの一環」で “相手を突き飛ばしてしまう” などのケース。(本人に聞いても「うん、普通にドン!ってやったよ」といった感じ)

いずれも「子供たちが悪意を持ってやった」ということは稀です。

実際に、子供が手を出してしまったり、何かを壊してしまった時、その都度、周囲の大人が厳しく対応したとしても「また、暴れてしまう…」ということがあります。

「他害」は、子供の側に『とある変化』が起こらない限り「また繰り返してしまう」ことが多いため、この様な状況が続くことは、本人にとっても、周囲にとっても望ましくありません。

大人が「暴力はダメ!」と厳しく叱るだけでは不十分

大切なのは、子供本人が「より良い方法」として「この方がいい♪」と思える改善策(もっと平和的、スムーズな方向)を身につけることが必要です。
今回は、このポイントについてお話ししていきます。

子供の「他害行動」を考える時「手が出る前」「手が出てしまった後」とでは、話の内容がかなり変わってきます。

大人から見た場合、たとえ、どんなに子供がゴネていたとしても「手が出る前」の状況では「一応OK」と判断する傾向がある。

しかし、一旦「手が出てしまった後」については、子供に対して「全面的にダメ!」という判断をする。
(たとえ、子供本人に “もっともらしい理由” があったとしても)

実際のところ、この様な判断や対応が「一般的」だと思いますが、「他害」のことに取り組んでいく際、最も大事なのは『 “手が出てしまう前” に対応する』ということです。

それからもう一つ、「他害」のことに取り組むとはいえ、目的は「他害を無くすこと」ではなく「子供の成長を促すこと」という点です。

この「視点」を持っていないと、延々と「 “他害” のことを気にしている」、「心配している」という状況になり、子供の成長も表れにくくなります。

けんか中の子供達

周囲に見ておいて欲しい「子供のこんな思い」

思わず「手を出してしまった」子供たちですが、「手が出る前の段階」で “それぞれの思い” があったことは明らかです。「この部分」に向き合ってこそ、子供の成長が望めます。

たとえば、子供のこんな思い・・

例1「おもちゃを全部一人で使いたかった…。」
⇒ 大人が単純に「我がまま!」などと言って切り捨てるのではなく、本人の成長に生かしていく。

例2「ルールなんて気にせず自由に動きたかった…。」
⇒「勝手!」などと言って切り捨てるのではなく、本人の成長に生かしていく。

例3「自分だけ取り残される気がして、友達を無理やり引っ張ってしまった…。」
⇒「強引!」の一言で済まさず、本人の成長に生かしていく。

「手が出る前の段階」にある、『本人の気持ち・考え・意志』をみつけることが「第一ステップ」ということになります。

親子

「子供の “この部分” 」を見つけるためには?

「手が出てしまうことがあった」、「怒って物を壊してしまうことがあった」という子には、まず「大人がそばにいること」が大切です。
(子供の活動に混じらないまでも「様子がわかる」「すぐに関与できる」という位置で)

そうしないと、手が出てしまう前の『子供本人の気持ち・考え・意志』を、いつまで経っても、大人が感じとることが出来ません。

実際に「手が出てしまった後」で、大人が後から本人や周りの子たちに “問いただして聞く状況や内容” とは「全く別のもの」が見えるかと思われます。

サポートの実施方法

大人がその場に居合わせること
(=手が出る前の様子がわかる手が出る前に関われる

  1. 手を出す前に関わって、望ましくない経験を繰り返させない
  2. 本人の思い・考え・意志を大事に、やり取りを成長につなげていく
  3. 可能であれば、子供同士の関係をより良いものにしていく(お互いの理解などを促しながら)

大人が「子供の状況」にアンテナを張りつつ、見守る。
「子供の手が出る前」に関わって、成長につなげる。

この様なサポートが必要です。

お母さん、お父さん、また周囲の方々からは、「えっ? 子供たちの活動に、ずっとついてまわるんですか?」という声も出てきそうですが、とても大変ですが重要な点になりますので、強く推奨します。

「手が出やすい子たち」の特徴として、他の子と比べて「衝動」が強かったり、「苦肉の策」で暴れてしまっているといったことが多いです。

ある意味では「放っておかれたら本人としてはどうしようもない・・」(結果、手が出てしまう)ということが多いのです。

そのため、たとえ周囲の大人が大変だったとしても

「子供同士のやり取り」を見聞きしながら、「本人の気持ち」などを想像しながら、様子がわかるところにいる。そして、万が一「手が出そう」になったら大人がすぐ介入する。

これは、決して過保護とか、甘やかすということではなく、「子供の成長」のために、そして「子供たち同士の関係」のために、是非ともやった方が良い方法です。


子供たちは「人を叩いたり物を壊したりしたい」のではなくて、本当は「もっとこういう風にしたい!」という思いを持っています。

今回は、
「子供の “その部分”」をサポートすると「成長」が表れて、
「手を出す必要」が無くなって「他害が無くなる」


という “GOODサンプル” のお話をさせていただきました。


具体的なサポート内容、そして「その子に実際にどんな成長があったか」の事例は、「ケーススタディ」のコーナーでもご紹介をしていきます。こちらも、ぜひご覧になってみてください♪

~(次回 Vol.30へ続く)~

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この記事を書いた人

日本教育臨床研究所認定カウンセラー
1975年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。日本教育臨床研究所卒。一般社団法人 For All Children Team 代表。

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