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【特別連載 Vol.9】S.Yくんのストーリー  “よいところ” 、”OKポイント” は 子どもにも、自分にもあります

S.Yくんのストーリー はじめに
親子

登場人物は、温厚な人柄・コミュニケーションがちょっと苦手な「S.Yくん(小学5年生)」
実は、学校でとても嫌な目にあっていました・・

そんな中「何か改善していける方法はないか?」と、彩先生とS.Yくん家族の奮闘がはじまります。

勉強のこと、学校のこと、家族間での相談、そしてプライベートのこと。
「シーズン1(全14回)」の連載を通して、各回ごとの『はぴねす子育てのポイント』もお伝えしていきます♪

目次

 “よいところ” 、”OKポイント” は
子どもにも、自分にもあります

――『 “S.Yくん” の「テストの点数以外」の
“よいところ” には、どんなものがありましたでしょうか?』


彩先生(以下・彩) 前回は、

●「テストの点数」だけで判断しない方がよい。
●「子どもの “OK”・”GOODポイント”」をいっぱい見つけて欲しい。

という話をしました。


“S.Yくん” の「点数以外の部分」で “よいところ” 、たくさんあります。

その中から「5つ」紹介をしたいと思います。

S.Yくんの “5つのよいところ”

その1.「勉強を続けている点」

STEP

たいてい、誰かに決められてする「勉強」というのは
“苦しさ” や “大変さ” が先に立つものです。
 
(この時点で “S.Yくん” の家庭教師開始から “6ヶ月” ほど経過)
 
そのため
 
「子どもは、勉強して当たり前!」
などと、どうか思わないように、
 
そして「続けて当然!、それぐらい普通」
と、どうか捉えないで欲しいところでもあります。
 
“S.Yくん” は「チャレンジ」を始め、そして、続けていました。 
このことだけでも “相当OKな事” だと言えます。

その2.「文字や式を丁寧に書くことができる点

「物事」の “ひとつひとつ” を 
“丁寧に扱える” というのは “よい面” になります。

お父さん・お母さんへのメッセージ

お子さんが「筆圧が低い」「手先が不器用」など、”文字を書く事全般” で悩まれている方へ。

「文字を書く事が苦手だった子たち」が、どうやって “できる” ようになっていったか。「得意」にはならなくても、「こういう方法で、乗り切ることができた」など、先輩パパ・ママ達の “GOODサンプル” は今後紹介をしていきます。

その3.「忘れ物がほとんどない点」

“S.Yくん” の「カバン」の中は、
少し “ごちゃついて” いるのですが、「忘れ物」がほとんど無い。

これは “素晴らしいこと” です!

「忘れ物」をすると、怒られたりすることが多いですが、
「忘れ物」をしなかった時に「褒められる」ことは、とても稀です。

“悪い面” が「目につきやすい」ですが…
“よい面” を「探す」そして「見つける。」

お父さん・お母さんへのメッセージ

子どもの忘れ物で困っているお母さん、お父さん方へ。
 
「忘れ物の多かった子たち」が「こんな形で進んでいくことができました」という事例、「忘れ物対策のあれこれ」なども、今後紹介していきます。

こうして見つけた “よい面” は
「全部」ではなくても、
「言葉にして伝える」、「分かち合う」

ということにも”価値” があります。

「時間」を作って、手間もかかるけれど、

「子育て」は、どうしたって
「手間のかかるところ」があるのだから、せっかくなら、
こういう部分に「”手間ひま”をかける」のがよい。

彩先生

S.Yくん、忘れ物をほとんど しないね…

S.Yくん

…チェックしてる

彩先生

へぇ、自分でチェック?
それとも、お母さんがチェック!?

S.Yくん

自分

彩先生

おぉ! それはいいね

S.Yくん

うん!(スマイル◎)

こんな “やり取り” をしていくことで
「お互いを認めあうこと」にもなるし、

“更なる発見” や “新しいアイデア” が見つかるということ
もあります。


( “S.Yくん” の「よいところ」は、まだまだあります )

その4.「遅刻した時に、” すいません、遅れました ” という “エクスキューズ” がある。」

もちろん「遅刻」はしない方がよいですが、
生きていく中では、充分に起こり得ることです。
 
「エクスキューズがある」
「対処ができる」

 
この部分も “プラス” であり “GOOD” な点と言えます。

その5.「”S.Yくん” の “ふで箱の中” が楽しそう」

“S.Yくん” の “ふで箱のフタ” を開けると、

そこには、イラストが貼ってあったり・・
小指の爪ぐらいになった “鉛筆” が3本くらい入ってたり・・
消しゴムには “かわいい顔” が描いてあったり・・


特に「意味が無いこと」と言えるかもしれませんが、
こんなところでも “S.Yくん” が “楽しめる” ということ。

もちろん「”OK” であり、”GOOD” なこと」といえます。

はぴねす子育てポイント

“よいところ”、”OKポイント”、は
「”探し” さえすれば “結構ある!」

 
とお伝えしたいのですが、いかがでしょうか?
 
“よい面”、”OK・GOODな部分” を見つけ、
伝え、そして “分かち合う” 。
 
(お子さんが思春期だと “照れて嫌がられること” もあると思います。
その場合は、あえて伝えず、 “よい面 を見つけるだけ” でも◎です)

 
これは「ご家庭で、できること。」
 
親と子、お互いにとっての「”OKなゾーン(領域)”」
これが “増えていき”、”広がっていく” ことになります。
 
(本サイトでお伝えしている “はぴねすライフの土台” にもなっていきます)


“S.Yくん” との話に戻りますが、
「6カ月ほど」の “S.Yくん” との活動の中で、

●お勉強関連の取り組み・結果について
「悪くない感じ」になっている。
●コミュニケーションに関して
 “S.Yくん” が「豊か」になってきている。

という “成果” が出てきました。

「 “S.Yくん” の暮らし」をトータルで見た場合
“けっこう良い”というところまで進んで来ることができました。


ここで “もう一つのテーマ” に移ります。

「 “S.Yくん” が、不登校(週3回くらい通学)を続けている
学校の方はどうか?」という点です。

「学校のこと」に関しては、”S.Yくん” とても口が重い・・
裏を返すと「それほど嫌!」ということなのですが・・

少しだけ “S.Yくん” に話を聞いてみると、
「特に “月曜” と “木曜” が嫌…。」とのこと・・

何か理由があるみたいです・・

次回のお話では、 “S.Yくん” が嫌がっている

「 “学校との兼ね合い” をどうするか?」
「その後、どう進んでいったか?」


この点をお話していきたいと思っています。

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この記事を書いた人

発達障害を持つ子、不登校の子供たちとのコミュニケーション・アート制作、お父さんお母さんたちとの相談を中心に、1999年より子供たちの成長支援、家族のサポートを行う。

日本教育臨床研究所認定カウンセラー。1975年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。日本教育臨床研究所卒。一般社団法人 For All Children Team 代表理事。はぴねす子育て相談室代表・監修。

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