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子ども(自分たち親子)のOK・GOODを見つけながら♪ その2

『はぴねす子育て』では「子どものOKな部分、GOODな部分」を見つけ、「OK・GOODリスト♪」を作り、子どもと自分たち親子のよい面を見ながら進んで行きましょう、というメッセージを発信しています。

自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害など、発達障害を持つ「特に個性の豊かな子どもたち」の、 “社会的にはあまり評価されていない「よさ」” を見つけていくこと、そして認めていくことはとても大事です。「親の小さな頑張りどころ」とも言える部分になります。

「子どものポジティブな面」に気づけていると、「子どもの小さな問題」に左右されにくくなり、親自身の心の安定に「よい影響」があります。また「子どもの立場」で考えてみても、肯定的な視点で見てもらえたら嬉しいし、安心、成長にとって大変よいものとなります。

「子ども」の、そして「自分たち親子」のOK・GOODな部分を、ぜひ見つけていきましょう♪

本を見る女の子
目次

OK・GOODの見つけ方 〜B子ちゃんの場合

子どもと親子の”OK・GOOD”を見つけるにあたり、今回は、控え目で、とても慎重な、自閉症スペクトラムの診断がある特別支援学級に通う小学2年生のB子ちゃんのケースを紹介します。

B子ちゃんは「グループ活動(集団での活動)」に参加するのがちょっと苦手。しばしば「皆の様子を外から見ている方がいい!」と言います。(引っ込み思案と言われることもあります)

学校や療育機関から、皆さんの手元に「課題表」(学校生活全般について、子どもの様子や、改善した方がいい点を文章で伝えるもの)が届くことがあるかと思いますが、「控え目にしている、引っ込み思案である」ことを否定的にとらえているものが多いように思います。

「いっぱい喋りすぎる」と注意をされることがあるし、逆に「控え目」にしていたら「もっと積極的に関わるように」ということを言われたりもします。

「それなら、どれくらい喋って、どれくらい聞けばいいですか?」と尋ねたとしても、明確な答えはないような気もします。

ですから「控え目であることをどうしたらよいか?」という方向には考えず、ダイレクトに、控え目な子の「よさ」を見つけ、認めていくのがよいと思います。

控え目な子にある「よさ」を見てみます。

  • 物事に慎重である(危険が少ない)。
  • 静かで、騒がしくしない。
  • 周囲に迷惑をかけにくい。

どれも「OKな部分」と言えると思います。

OK・GOODな部分の活用のコツ

”子どものOK・GOOD”を見つけたら、さらに活用していきましょう。活用していくコツは「子どものOK・GOODな部分」をいつでも確認できるようにしておくことです。(子どもを認める “心の拠り所” を作っておく)

たとえば、普段の生活の中で、子どものOK・GOODな部分に気づいたり、見つけたりしたら、紙のメモや、スマートフォンのメモ帳に記録をして「OK・GOODのリスト」を作っておく。「いつでも確認できる形」にしておくことがポイントです。

そして、子供の問題点が目につく時や、周囲からちょっと気になる指摘をうけた時には、必ずこのリストを見て、子どものOK・GOODな部分」を再確認するようにしてみてください。ポジティブな視点で子育てを進めていくための、大切なひと手間です。

OK・GOODの生かし方(B子ちゃんの例から)

普段の生活で見つけた子どものOK・GOODな部分」を大事にすることが、そのまま「その子のよさ」を生かしていくことに繋がっていきます。B子ちゃんのケース、「控え目な感じ」、「慎重な感じ」を大事にしたら、「どうなったか?」を一緒に見ていきましょう。

ドッジボールをする女の子

B子ちゃんの仲間たちが「ドッヂボール」をしている場面から

B子ちゃん、<皆と一緒にドッヂボール、やらなくちゃ…>と思っていそうなのですが、ちょっとモジモジしながら、コートから少し離れて、皆の様子を見ています。

控え目で慎重なB子ちゃんは「激しくボールを投げたり」「よけたり」という内容、「本当は、やりたくない」という感じがありそうでした。

そこで、B子ちゃんには、
「ドッヂボール、“見ているだけ” でもいいからね♪」と伝えると、「えっ?いいの!?」と言って、パッと笑顔になりました。

B子ちゃんは「グループ活動」にあまり積極的に参加しないので、学校からの課題に「お友達との活動を楽しむ」といった項目が挙がっていましたが、「本人がやりたくない活動」を無理にやらせても、得るものは少ないというのが実態です。

一緒にドッヂボールを見ながら、B子ちゃんに「みんなの “どんな様子” を見ているの?」ということも聞いてみました。すると、以下の答えが返ってきました。

B子ちゃん

ドッヂボールの時のCくん、ボールをよける時、ジャンプする

(確かにCくん、毎回ジャンプしていました)

B子ちゃん

Dちゃんの今日の服、すごい、かわいい

(モフモフしたパーカーのフードにクマの耳がついています)

こんな話を聞いているうち、ドッヂボールは進んで行き、

B子ちゃん

あっ、向こうのチームが最後の一人になった!

(おっ!本当だ!)

みんなの様子をよく見ているな〜♪」と思う瞬間でした。

“控え目である” ということを “皆でガヤガヤと、活発に動くことができない” と決めつけるのではなく、”皆と混じらなくても、慎重に、本人のペースで動いている”と見ることがよいと思います。

B子ちゃん、たとえドッヂボールに参加していなかったとしても、本人の中で様々な出来事を豊かに経験しているのです。コートの中に混じらなくても、本人の「何かを感じて生きている時間」が充実しているのだから、「見ているだけ」でも、十分に「OKであり、GOOD」でしょう。

B子ちゃんの控え目な「よさ」を大事にしていった結果、ドッヂボールをする仲間たちの「こんなにも豊かな姿」に気づき、知ることができました。この状況を共有して分かち合うことで、B子ちゃん、そして周囲にとっての「豊かさ」も増えていくのかもしれません。


その後のB子ちゃんの様子を、少しだけお話しておきたいと思います。

小学校4年生になったB子ちゃん、少しずつ自分でできることが増えていき、新しいことにも「トライする感じ」が出てきました。それでも出しゃばることはありません。何冊か面白い本に出会い、物静かな「図書室通い」の常連になっていきました。

B子ちゃんが本の世界で、特に魅力を感じているのは、歴史に出てくる武将や姫たちです。いわゆる歴史が好きな女の子、「歴女(れきじょ)」です。「この世に “伊達政宗さま♪” よりカッコいい男はいない!」と豪語しながら、趣味・興味の世界、そして自分の人生を豊かにしていっています。

今回ご紹介した「子ども(親子)のOK・GOODリスト」の作成と活用は、地味ですが、現実的で実用的な方法です。子どもの成長はもちろん、親自身のコンディションや、親子の関係にも「よいこと」が、とても多いです。

ぜひ、普段の生活から「子ども(親子)のOK・GOODな部分」を見つけておいて「ポジティブな視点」を保ちながら進んでいきましょう♪

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この記事を書いた人

発達障害を持つ子、不登校の子供たちとのコミュニケーション・アート制作、お父さんお母さんたちとの相談を中心に、1999年より子供たちの成長支援、家族のサポートを行う。

日本教育臨床研究所認定カウンセラー。1975年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。日本教育臨床研究所卒。一般社団法人 For All Children Team 代表理事。はぴねす子育て相談室代表・監修。

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