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子ども(自分たち親子)のOK・GOODを見つけながら♪その3

パパと男の子

『はぴねす子育て』では「子どものOKな部分、GOODな部分を見つけ」、「子どものOK・GOODリスト♪」を作り、子どもと自分たち親子のよい面を見ながら進んで行きましょうというメッセージを発信しています。

自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害など、発達障害を持つ「特に個性の豊かな子どもたち」の、「よいところ」に気付くと、親自身の心の安定にもつながります。子どもも肯定的に受け止めてもらえるため安心でき、成長にも良い影響が期待できます。

「子ども」の、そして「自分たち親子」のOK・GOODな部分、ぜひ見つけていきましょう♪

小学生の男の子

子供と親子の“OK・GOOD”を見つける例として、今回は広汎性発達障害の診断があるC男くん(4年生)のケースをご紹介します。

※広汎性発達障害(自閉スペクトラム症):社会的、対人的コミュニケーション(関係)の困難や、限局的な興味関心(こだわり)がみられる症状の包括的な総称

目次

子どものOK・GOODの見つけ方

C男くんは鼻歌が大好きな男の子。リズムやメロディによく反応し、テレビやCMで聞く曲を耳でコピーして口ずさみます。レパートリーも豊富です。

C男くんの「OK・GOODの部分」を見てみましょう。

  • 音やリズムへの反応がよい、記憶もよい
  • メロディを思い浮かべるだけで気分を変えられる
  • ハミングするだけでいい気分になれる

OK・GOODを活用するコツ

”子供のOK・GOOD”を見つけたら、さらに活用していきましょう。
コツは、「子供のOK・GOODな部分」をいつでも確認できるようにしておくことです。

  • 紙にメモする
  • スマートフォンのメモ帳に記録
    (「OK・GOODリスト」を作っておきます。)

子どもの問題点が目につく時や、周囲からちょっと気になる指摘をうけたら、リストを見て「子どものOK・GOODな部分」を再確認しましょう。子どものよい面に目を向けることで、子育てがポジティブになります。

“OK・GOOD”は才能かもしれない

C男くんに話を聞いてみると、ドラマの1場面、CM1本丸ごと、駅のホームのアナウンス、災害時の緊急放送、もちろん音楽そのものからも、素敵なサウンドとフレーズをキャッチしてコピーしていることがわかります。

C男くんが気になるメロディやフレーズに触れるたび、歌えるフレーズは自然に増えていきます。レパートリーは300以上はありそうです♪

これは、才能と言ってもいいかもしれません。

素敵なモノや素敵なこと(サウンドとフレーズ)を300も身に付けていて、現在進行形で増えていっている。これは、C男くんの生活がどんどん豊かになっているということでもあるのです。

ですから、OK・GOODどころではなく、ライフ(人生・生活)をアップグレードしていく才能とも言えます。

親御さんができるサポートは、せいぜい本人が気に入りそうな動画を見つけて提案することぐらいです。

C男くんが成長したきっかっけ

C男くんはマイペースで、先生や友達から話しかけられれば話すけれど、自分から積極的に人と関わる感じはありませんでした。

しかし、ある時、大きな変化が訪れます。

習いごとの教室でいつものように鼻歌を歌っていたら、年下のお友達が反応しました。

肩を組む男の子たち

お友達:「それ知ってる! ○○のCM!」
C男くん:「おぉ〜、よくわかるね♪ じゃぁ、コレは?(ハミング)」
お友達:「☆☆のオープニング曲!」
C男くん:「正解! じゃぁコレは?(ハミング)」
お友達:「あっ、聞いたことある…(一緒にハミング)」

お互いの共通の興味から、滑らかにコミュニケーションが始まりました。


実は、この年下のお友達も、話すのが苦手だったのですが、「お互いに知っている曲なら一緒に歌える」と、ハミングのハーモニー。

そして、ときどき2人で大笑い。

素敵な風景です。

その後、「この曲のココがかっこいい!」「このセリフが面白い♪」など、おしゃべりの内容も発展し、C男くんのコミュニケーション力はアップしていきました。

さらに素晴らしいことに、年下のお友達もC男くんと一緒にコミュニケーション力をつけていきました。

喋るのがあまり得意ではない2人だったのに、一緒に歌ったり、喋ったりしているうちに、会話力が自然に上がっていったということです。

C男くんの鼻歌、ふとした出会いをキッカケに、大きな豊かさを生んでいきました。


本人がイキイキと楽しめていれば、まずはどんな活動でもOK・GOOD。「子ども(親子)のOK・GOOD」探しと確認は、子どもの成長に良い影響を与え、親自身のコンディションを安定させます。さらに、多くの場合、その先の豊かな未来に続いています。


普段から、子ども(親子)のOK・GOODをたくさん見つけてメモし、ポジティブな視点を忘れないようにしましょう♪

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この記事を書いた人

発達障害を持つ子、不登校の子供たちとのコミュニケーション・アート制作、お父さんお母さんたちとの相談を中心に、1999年より子供たちの成長支援、家族のサポートを行う。

日本教育臨床研究所認定カウンセラー。1975年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。日本教育臨床研究所卒。一般社団法人 For All Children Team 代表理事。はぴねす子育て相談室代表・監修。

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