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“勉強嫌い”にさせない為のコミュニケーション

勉強中の子ども

前回までお伝えしてきた「はぴねす方式・勉強の進め方」のパート3、今回は「コミュニケーションを大事にする」というテーマです。

目次

「子供の勉強のこと」どうやって取り組んでいくか?

基礎となる考え方は「はぴねす子育て」のホームページでご紹介している 「はぴねすメソッド」になりますが、ポイントは次の2つです。

  1. 親が急がない(早くできるようにさせなくちゃ!と思わない)「はぴねす方式・勉強の進め方」のパート2の内容
  2. 子供とのコミュニケーションを大事に。

この2つを勉強の場面に生かしていくにあたり、今回は(2)についてお話していきます。

勉強の場面でも「コミュニケーションを大事にする」ということになりますが、親子のやり取りを大事にしていくと「どんなことが起こるか?」について見ていきましょう。

たとえば子供が、学校の宿題で「漢字の練習」をしていたとします。
その子は「熊(くま)」という漢字が「なかなか覚えられず、書けない状態」

このような状況のとき「勉強のこと」に関して親が「急いでいたり、できるよう
にさせなくちゃ」と思っていると
こんな会話になってしまったりします。

親が急いでいたり、できるようにさせなくちゃと思っているときのコミュニケーション

なかなか “熊(くま)” の漢字が書けない

よく見ないからできなんでしょ!?
ちゃんと “熊(くま)” の文字を見なさい!

ちゃんと見てるよっ!

そしたら、”熊(くま)” はもういいから、早く他の残っている漢字を先にやっちゃいなさい!

えー、今日全部やるの〜!?

〜  しばらく経過  〜

やっと終わったよ〜!

“答え合わせ” はやったの!?

・・まだだよ…

間違い直しも、ちゃんとやりなさいよ!

・・・

親と子のコミュニケーションはありますが、話のポイントは「勉強の内容や宿題を終わらせること」が中心になっています。

これはいわゆる「会社組織」での上司と部下の業務連絡みたいなもので「はぴねす方式・勉強の進め方」とはちょっと違います。

はぴねす方式では、親は「子供に勉強をやらせるため」とか「できるようにさせるため」ではなく、子供の気持ち・感じ方・考えを優先します。勉強の進み具合よりも「子供そのものを大事にする」ためにコミュニケーションをしていきます。その様なやりとりの一例をご紹介します。

親が子供の気持ち・感じ方・考えを優先しているときのコミュニケーション

なかなか “熊(くま)” の漢字が書けない

“熊(くま)” って言う字、難しいね…

…どうやったら覚えられるかな?

お母さんは “熊(くま)” の字をバラバラにして “ムー、ツキ、ヒー、ヒー、テンテンテンテン。” って覚えたのよ

ええ!(笑)そうなの!?

短いやり取りですが、コミュニケーションにおいて「プラスの要素」がいっぱい入っています。下記に見ていきましょう。

子供の「親への信頼」が育まれる部分

お母さん

“熊(くま)” って言う字、難しいね…

⇒これは「子供の気持ち」を察しての一言になります。

子供の「大変さ」を分かち合うために声をかけること。これだけで、子供の辛さ、苦しさがほぐれていくことがあります。

「勉強」は、子供たちにとって大変であることが多いものです。だからこそ、このような「子供の気持ちを察する小さなこと」の積み重ねが「親への信頼」「よい親子関係」の元になっていきます。

子供の勉強の大変さ、気持ちをケアできる

子供が「1人で苦しみながら」勉強していると「できない、わからない…」という気持ちを「1人で抱えたまま」になってしまいます。「できない、わからない」という思いが積み重なれば、当然「勉強が嫌」になっていきます。

子供の心の健康のため、子供の気持ちをケアする

子供が抱える大変さを、親子のやり取りで緩和しながら進めば、子供は「できない、わからない…」という気持ちをため込まないで済みます。つまり、勉強が嫌いにならずに済むということです

勉強へのモチベーションを生み出すことも可能

さらには、お母さんの漢字の覚え方「 “熊(くま)” の字をバラバラにして “ムー、ツキ、ヒー、ヒー、テンテンテンテン。”」「面白み」を感じることができれば(特に音に反応のよい子など)、難しい漢字も覚えやすくなったりします。

子供にとっては「いい方法があった!」と新しい発見となり「たとえば “意” っていう字はどうやって覚えたの!?」など、漢字の勉強に向かって自ら動き出すことにもつながります。(子供の自発的なモチベーションへ)

子供が中学生ぐらいになると「親には口出しされたくない」(本人の微妙な自負)など、思春期の雰囲気が出てきたり「一緒に勉強に取り組む」ということは難しくなることが多いですが、それでも子供の様子を気にかけて、本人の気持ち、考え、意志を大事にコミュニケーションをしていく重要性は変わりません。

今回のポイント

  • 勉強の場面でも「親子のコミュニケーション」を大事にしていく。
  • 子供に “勉強をさせるため” 、”できるようにさせるため” ではなく「子供本人を大事にするため」にコミュニケーションをする。

この様な「親のスタンス」は、子供の親への信頼、親子のよりよい関係、子供の心の健康を生み出す元となっていき、勉強の面から見ても子供が勉強嫌いにならずに済む方法となります。

今回は「はぴねす方式・勉強の進め方」のパート3として「コミュニケーションを大事にする」というテーマでお伝えさせていただきました。

次回はパート4をお伝えしていきたいと思います。
次回もお楽しみに♪

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この記事を書いた人

発達障害を持つ子、不登校の子供たちとのコミュニケーション・アート制作、お父さんお母さんたちとの相談を中心に、1999年より子供たちの成長支援、家族のサポートを行う。

日本教育臨床研究所認定カウンセラー。1975年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。日本教育臨床研究所卒。一般社団法人 For All Children Team 代表理事。はぴねす子育て相談室代表・監修。

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