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【特別連載 Vol.12】S.Yくんのストーリー ひとまず “本人も家族もOK” と思える “スタイル” を作れれば…

S.Yくんのストーリー はじめに
親子

登場人物は、温厚な人柄・コミュニケーションがちょっと苦手な「S.Yくん(小学5年生)」
実は、学校でとても嫌な目にあっていました・・

そんな中「何か改善していける方法はないか?」と、彩先生とS.Yくん家族の奮闘がはじまります。

勉強のこと、学校のこと、家族間での相談、そしてプライベートのこと。
「シーズン1(全14回)」の連載を通して、各回ごとの『はぴねす子育てのポイント』もお伝えしていきます♪

目次

ひとまず “本人も家族もOK” と思える
“スタイル” を作れれば…

――『 “S.Yくん” の話から少しそれてしまうかもしれないのですが、
前回の話で “気になること” がありましたのでお伺いさせてください。
 
“S.Yくん” の お母さんが “学校でのこと” を担任の先生に相談しましたが、
対応をしてくれませんでしたね…
こんな事って、、良くあるのでしょうか?』


彩先生(以下・彩)そうですね・・
 “S.Yくん” の話の前に、“先生に関する話” を少しさせてください。


学校環境ですが、
20年前と比べると大きく変わりました。

現在は「スクールカウンセラー」などに”相談”
を持ちかければ”ほぼ100%” 対応をしてくれます。

ただし「相談しているのに、対応してくれない」
という先生もいます。

例えば、先生に相談をすると・・

「私はこういう方針でやっているんです!」という
“主張の一点張りだった” 


「子ども同士ではよくあることなので…」と、
“あまり取り合ってくれなかった” 


「対応します」と言いながら、
“ほとんど対応は無し だった” 


さらにひどい場合には、

「相談している方の子が悪い!」
みたいな言い方をされた


など…

時折ではありますが、この様なこともあります。


反対に、

“相談の内容” に関係している子どもたちを集め、
皆に話をし、”具体的な解決に向かってくれる” 。

“悪口を言っていた子” の親も交えて、
“状況のシェアから対応してくれる”。

保護者会で話し、”クラス全体の状況を
よくしようと、動いてくれる”。

という先生もいて、実際に、

★子どもたちの関係がよくなった!
★少なくとも嫌がらせは減った!
★先生との関係がよくなった!


ということが、多々あります。

“このあたりのこと” は、
「本当に担任の先生次第」という面が強いです。

――『 そうなんですね…。
ちょっと複雑な思いがしますね…。』


:私達の「はぴねす子育て相談室」は、
“発達障害を持っている子” だけではなく、
“不登校の子の相談” も、もちろん対応しています。
 
「悩まれている “お父さん・お母さん方”」がいらっしゃいましたら
「相談室」をぜひ活用してみてください。

そして、今、話していた
 
「学校系」のこと
「先生や学校への相談の方法」
「提案の仕方」
 
などは、
他にもヒントやアイデアがたくさんありますので、
今後、この「はぴねす子育て」でも紹介していきます。


さて、 “S.Yくん” の話に戻りますね。
 
“S.Yくん” 家族で相談をして、
 
「学校へは、毎日行かなければならない!」
という “考え方” を
 
「学校は、週3日でもOK!」という考えに変えました。
 
 
「学校も大事だけど “家の暮らし” を充実させよう!
勉強も続けよう!」

 
こんな “方針” をシェアしました。


“S.Yくん” 家族と「学校系の話」はひとまず落ち着き、
 
今度は「家の暮らしを充実させる」というテーマで、
話が進んでいきます。


学校のことを中心に、大変なことが多かったので、
“少し暗い印象” を持たれるかもしれませんが、
 
実際の “S.Yくん” 、そして家族のメンバーには、
まったく “暗い感じ” はありませんでした。
 
たとえば、“S.Yくん” がおいしいものを食べて
「マイウ~(旨い)」とか言ったり、
 
家ではゲームをしたり、好きなキャラの絵を描いたり、
 
それに、“S.Yくん” は “弟” とも仲がよい。
ケンカもするけど、仲直りもできる。


この頃、私の “S.Yくん” に対する「家庭教師」の方は、
“勉強&トークタイム” を “週2回” に増やしました。

そこでは、
“S.Yくん” が”ユーモア” も発揮するようになり、
コミュニケーションが更に旺盛になっていました。

そんな中、ご家族からの話で
“S.Yくん” の「気になるトピック」を発見しました。

「”S.Yくん” イビキ が物凄くうるさい」とのこと。


「気になること、どんな小さいことでも
“暮らしをよくしていく” ために生かしていける!」

ということで、

「”S.Yくん” の “イビキ” を無くして、よい眠り」
のテーマで、新しく動き出すことになりました。

まずは、”S.Yくん” と “私” で「イビキの改善方法」を調査。

2人でちょっと調べていくと…

ありました。

「これっぽいね…睡眠時無呼吸症候群…」
(素人の診断はアテになりませんが..)

その後、驚きの一文を発見してしまいます。

「最悪の場合、死に至ることがあります。」

2人とも、思わず「ワッ!」と声が出て、
あまりの予期せぬ警告に笑いだしました。

S.Yくん「ヤバい!」(笑いながら..)
「笑ってる場合じゃないな…」
(私も笑ってしまいました)

すると、

S.Yくん「どうにかしよう。」

これは、本当に驚きました。

2人で、すぐに対策を検討です。


まずは「ウォーキングの時間を作ろう!」
ということになりました。

だけど「1人でのウォーキング」は気乗りがしない…

ということで、お母さんも誘ってみることにしました。

お母さん「それなら、私も一緒に歩きます!」

そして、それを聞いた弟が、何故かやる気満々で・・
S.Yくんの弟「俺も行く!」


“1人ではやりづらいこと” でも、
「家族や仲間と一緒ならできる!」
 
ということが、多々あります。
 
これは「とても大事な部分」だと思います。
(そして “ウォーキングチーム” を結成!)


いざ「実施」にあたり、
“気掛かり” がもう一つありました。

~「ウォーキングで近所の道を歩く…、
学校の嫌なヤツに会うかも…」~

これは避けたいです…。

こんなことも踏まえ、S.Yくん家族3人
「サウナスーツ」を着こんで
「夜散歩」を決行することになりました。

“お喋りしながら” の散歩です。


「家族での夜散歩」ですが、
その後、雨の日以外は、ほぼ実施しました。

“S.Yくん” 開始から「2ヶ月」くらいで、
少し “スマート” になり、困っていた
“鼻づまり” なども減った感じ・・

さらに “S.Yくん” のお母さんまで”ヘルシー” になって・・

「心と身体の健康」に “GOOD” なアクション
となりました。

はぴねす子育てポイント

「”S.Yくん”家族」で協力し、下記のような
新しい”ライフスタイル” を作り、進んで行きました。

新しい “ライフスタイル” 
  • 学校は引き続き「週3日」で通う。
  • 教室では “うまくいってないこと” もある。
  • 家族と協力し、”体のケア” がある。
  • “コミュニケーション”、”会話” がある。
  • 家には “おいしいもの” も “面白いこと” もある。
  • 長期の休みは “祖父母のいる田舎” へいく。
  • お母さん、お父さんが、S.Yくんの “本人のよさ”、”頑張り”、”成長” を認めている。

それぞれの部分は「100点満点」ではないけれど、

ひとまず「”S.Yくん” 自身」も「家族」も
「”OK” と思える形」を作ること
ができました。

そこからの発展は比較的、滑らかなことが多いので、

「子ども本人も、家族も
“OK” と思えるスタイルを作る」

これを “一つの目標にする” ことも
「価値」があり、「お薦め」です。


そろそろ、”S.Yくん”のストーリーも
“最終回” が近づいてきました。
 
次回は、”これまでのおさらい”、そして “まとめの話”
をしたいと思います。

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この記事を書いた人

発達障害を持つ子、不登校の子供たちとのコミュニケーション・アート制作、お父さんお母さんたちとの相談を中心に、1999年より子供たちの成長支援、家族のサポートを行う。

日本教育臨床研究所認定カウンセラー。1975年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。日本教育臨床研究所卒。一般社団法人 For All Children Team 代表理事。はぴねす子育て相談室代表・監修。

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