今回登場するのは、温厚な人柄・コミュニケーションがちょっと苦手な「S.Yくん(小学5年生)」
実は、学校でとても嫌な目にあっていました・・
「何か改善していける方法はないか?」とスタートした今回のプロジェクト。
「学校は最悪…」という状況から、「はぴねすライフ」へと進んでいったS.Yくんのストーリー。
「はぴねす子育て相談室」の運営者「彩先生」がどんな人か?何のために、何を目指してこのサイトを立ち上げたのか?とあわせて聞いてみました♪
「S.Yくんのストーリー」を全14回で、各回ごとの『はぴねす子育てポイント』と共にお伝えしていきます♪
学校が大変でも.. 学校からの評価が低くても..
家の居心地がOKならば ”◎”
――『まず、この分野に関わるようになったきっかけは何でしょうか?』
彩先生(以下・彩):今から20年ほど前の、私が大学生だったころ。「不登校の子の家庭教師」を頼まれたことがきっかけでした。
――『その「不登校の子」はどんな印象でしたか?』
彩:小学5年生の男子 “S.Yくん” という子で、学校で嫌がらせなどをされていて「学校が嫌」との事でした。
事前に「意思の疎通が苦手で…」というお話を聞いていたので、”S.Yくん” に会う前は「どんな子だろう?」、「コミュニケーションが苦手な子と、どうコミュニケーションとればいいだろう?」と、思いを巡らせていたのを覚えています。
最初はお互いに少し緊張していたのですが、とっても大柄な子で、「カラダ、大きいね~!」などと声をかけると、黙って「笑み」を返してくれたり、「素晴らしい笑顔」の持ち主でした!明らかに ”感じのよい子” という印象でした。
まず、「簡単な自己紹介」や「興味のありそうな話」などをしてみたのですが、言葉は少なめ。
こちらから質問をしても、「首を縦にうなずくか、首を横に振るか、首をかしげるか」が中心でした。
《これは “S.Yくん” の「どちらとも言えない・・」や「考え中・・」の意味》
それでも、話をしていると、“S.Yくん” は一生懸命聞いてくれていて、”どうにか答えよう” としている感じもある・・。
私の方でも、何を言おうとしているのか理解しようとして、
「それは、こういうこと?」とか「それは、こんな感じ?」などと聞き返しながら、コミュニケーションをしました。
“S.Yくん” は、よく喋る大人同士の様に ”スムーズな会話” はできなくても、”ゆっくりと会話” ができたので、お互いの意思疎通にあまり問題はありませんでした。
――『 “S.Yくん” とのやり取りは、ご家族の方にお話されたのでしょうか?』
彩:授業が終わってから「 “S.Yくん” のお母さん」を交え、3人でお話しました。
私からお母さんへは「コミュニケーションが苦手と言っていたが、話はちゃんと通じていること。」「うなずいたり、首を振ったり、ちゃんと答えてくれること。」を伝えました。
お母さんは「よかったわ~!」と喜んでいましたが、
しばらくして‥、 「でも… 学校では大変なんです…」とおっしゃっていました。
“S.Yくん” 、学校では、ほとんど一言も喋っていなかったのです。
『家ではよく喋るけど、学校ではほとんど喋らない…』
これは ”当時の私” には、とても不思議な話でしたが、発達障害を持っている子たちには「この様な状況の子」、「この様な状態の子」がとても多いです。――
はぴねす子育てポイント
「学校は最悪!」と言っている “S.Yくん” 。それでも “笑顔” でいられたのは、明らかに「家族の理解や協力」、そして「家の居心地」が良かったからです。子どもたちにとって「家」は「学校」よりも遥かに重要なんです。
たとえ、学校が良くない環境でも、家の居心地がよい=”家が良い環境” であれば(学校に行ってなかったとしても)、そこから素敵な『はぴねすライフ』を作っていく事ができます。
次回以降は「実際にどんな形で “S.Yくん” をサポートしていったか」や「お母さんのご尽力」 、「 “S.Yくん” の変化、成長ぶり」など、お話をさせていただきたいと思います。
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