『はぴねす子育て』では「子どものOKな部分、GOODな部分を見つけ」、「子どものOK・GOODリスト♪」を作り、子どもと自分たち親子のよい面を見ながら進んで行きましょうというメッセージを発信しています。
自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害など、発達障害を持つ「特に個性の豊かな子どもたち」の「よいところ」に気付くと、親自身の心が安定します。肯定的に受け止めることで子どもも安心でき、良い影響を受けながら成長できるでしょう。
「子ども」の、そして「自分たち親子」のOK・GOODな部分、ぜひ見つけていきましょう♪

今回は「家ではたくさん喋るのに、外に出るとほとんど喋らない」という子を例に「おうち」と「外」での様子の違いについてお話しします。
一歩外に出ると喋らなくなる子
おうちにいるときはたくさんお喋りするけれど、一歩外に出たとたんに喋らなくなる子がいます。家族以外の人とは挨拶もためらうし、声をかけられたら引っ込んでしまう。「人見知りなんですね」と言われたりもします。
子供を連れて、外で誰かと会った時「ちゃんと挨拶しなさい」とか「ほら、『こんにちは』は?」などと、子どもを促した経験をお持ちの方も多いでしょう。ところが子どもは身構えてしまい、黙ったままということがあるのですね。
親としては「学校にせよ、習い事にせよ、もう少しコミュニケーションがとれれば、いろいろ発展しそうなのに……」という思いが湧いてきそうなシチュエーションです。
挨拶のことなど、「うちの子、なかなかできないな…」などと思うこともあるかもしれないけれど、その前に“子どものできている部分・わかっている部分”をOK・GOODとして認めておくことが大事です。
「おうち」と「外」で違う顔を見せるのは普通こと
「外に出ると黙ってしまうこと」に限らず、「おうち」と「外」で子どもの様子が違うというのは、多くの子にあることです。
- おうちでは弟や妹に対して口が悪いのに、習いごとに行くとステキなお姉さんとして振舞っている
- おうちでは「別に…」「へえ」とそっけないのに、学校ではたくさんお喋りをしているらしい
- おうちでは歌って踊って賑やかなのに、外では、全然はしゃがずに静かにしている
- おうちでは文句ばかり言うのに、学校ではさまざまなことに積極的に取り組んでいる
ちょっと考えてみると、大人だってそうですね。「おうち」と「外」の顔が違うのは自然なこと。言葉遣い、声色だって変わります。

「おうち」と「外」が違うものだと気づいている
「家では喋る」「外では黙る」という子は、すでにこの部分に成長のタネがあります。
「おうち」と「外」が違うものだ ということに気づいているという点です。言葉では理解していないかもしれませんが、「おうち」と「外」は違うものだ、ということがわかっている。これは、目立たないけれどOK・GOODなポイントで発展性があります。
たとえば小学生の頃、「外」では黙りがち、挨拶がなかなかできなくても、高校生くらいになって、「外」でも上手にコミュニケーションが取れるようになることはよくあります。
小学生の頃から「おうち」と「外」の違いは分かっていて(感じていて)、だけど「外」でのふるまいかたが本人にとっては “ちょっとした謎”。
中学生になり「外」でのふるまいかた、「こういう時、こんな風に言えばいいのかな…」などと思いつくようになり、
高校生になって、「おうち」では普段の言葉遣い、「外」では丁寧語、など場面に応じて喋れるようになるというような成長のラインです。
元々「おうち」と「外」の違いは分かっていたから、こんなことが可能になるのですね。
挨拶をできるようにさせなくちゃ!と考えて、挨拶の仕方や言葉遣いを教えることよりも、普段から子供本人の気持ち・考え・意志を大事にコミュニケーションをしていくことが役に立ちます。
ちなみに、幼い子が「外」で黙ってしまう理由の多くは「ドキドキしているから」や「自分の中での混乱を避けるため」。
ですから、叱ったり無理に挨拶をさせたりする必要はありません。
どうすれば子供が安心して楽しく挨拶ができるか、を周りの大人が考えていければよいですね。
大人同士が行う「こんにちは~」「こんにちは!」という普通の挨拶。やりとりを子供たちが大好きな食べ物に置き換えてみるとどうでしょう♪
たとえば、大人が「カレーライス!」「カレーライス♪」と言って挨拶をしてみたら、急に子供が挨拶をしてみたくなる、ということもあるのです♪
どうあれ、まずは小さなOK・GOODを見つけるところから、大人たちが協力してサポートしていきましょう♪
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