
登場人物は、温厚な人柄・コミュニケーションがちょっと苦手な「S.Yくん(小学5年生)」
実は、学校でとても嫌な目にあっていました・・
そんな中「何か改善していける方法はないか?」と、彩先生とS.Yくん家族の奮闘がはじまります。
勉強のこと、学校のこと、家族間での相談、そしてプライベートのこと。
「シーズン1(全14回)」の連載を通して、各回ごとの『はぴねす子育てのポイント』もお伝えしていきます♪
1回で伝えようとしない。
1回のやり取りで ”完成形” を求めない方がうまくいく。
――前回も “S.Yくん” とのやりとりを通じて、とても大切な点をお聞きしました。
彩先生(以下・彩):前回の “子育てポイント” でも触れさせていただきましたが、
「 “子どもの気持ち”、”思い” を大事に対話を進めていく事」はとても重要です。
この点は、成長で最も大事なコミュニケーション能力を磨くことに繋がっています。
もし、この点をおろそかにしてしまうと、
子どもが “何かに取り組んでもうまくいかない”、”あまり身につかない” ということが多いです。
――前回は、”S.Yくん” とのやりとりも、気持ちがほぐれていった所でしたね。
先生がサポートを進めていくにあたり、”気分の良いコミュニケーション優先”、”嫌いなでも勉強はしっかりやって行く” という2点で「猛烈な葛藤」をされたとおっしゃっていました。
彩:はい。その葛藤を通じて、”S.Yくん” のサポートスタンスを「まず、本人の気持ちを大事にする」という事に決めました。
“気分の良いコミュニケーション優先?”
“嫌いでも勉強はしっかりやって行く?”
この “ふたつの選択肢” ですが、
「学校で大変思いをしている “S.Yくん” にとって、嫌いな勉強をやる事は更に負担が大きくなる」ということだから、
“家庭教師の時間、全てを勉強に充てる” のは無しにしよう、
と言う考えで、ひとまず落ち着きました。
大人(親)側から「何か」を提案して進める時、“本人のコンディション” や “気持ち” を踏まえてあげる事は、とても大切です。
私は “S.Yくん” に対し、
「半分はトークタイム、もう半分は、勉強。」と提案する事にしました。
――『提案をしてみて、”S.Yくん” の反応はいかがだったでしょうか?』
そうですね、
大人側からしてみると「子どもの気持ち」を大事にしたつもりだったのですが…
“S.Yくん” にとっては “それほど良い提案”でもなかったようです。
「30分も勉強をするのか…」という感じでした・・。
――『なかなか難しいですね・・』
ただ、そこは「学校生活とのバランス」もあり、
“S.Yくん” のお母さんも登場し、こんなやりとりをしました。
S.Yくん・お母さんのやりとり

S.Yくん! 家庭教師の時間なのに、全部お喋りがいいの!?



・・・・。



ちょっとぐらい、勉強もやったらいいじゃない!



んー・・
《唸りながら首を傾げ、”完全に拒否”
ではないが、乗り気ではない様子 》
そこで、第二の提案をする・・



“話する時間を30分”、”勉強する時間を30分” にして “1カ月” だけやってみない?



ん~・・



“1ヶ月”やったら、もう一度相談、変更もOK!というのは、どう?



ん~・・、それなら・・



それじゃあ、そうしましょ!しっかり頑張りなさいよ!
はぴねす子育てポイント
子どもと “相談する時”、”何かを決める時”、”新しい何かをスタートする時”、
そして、”大事な何かを伝えていく時”、
子どもの気持ちを大事にしながら、”合わなければ、変更可能” ということを、
親が “保証” してあげることも有効です。
子どもたちは、まだ経験も浅いのだから、実際に何かをやってみてから
「やっぱり○○の方がいい!」と気づく事も多い(これも成長の一環です)のではないでしょうか?
これは、子どもの “自然な成長”の様子であり、
大人にだって “よくあること” です。
「早く良い状態になってほしい」、「できるようになってほしい」、「自分自身の気持ちもスッキリさせたい!」
その様な気持ちがあったとしても、
★「1回のやりとりで全てを伝えようとしない事」
★「1回のやり取りで “完成形” を求めない事」
が、よいと言えます。
結果的に、子どもにとっても、親にとっても、「より良い状態への近道になった!」という話が、本当にたくさんあります。
次回も「 “S.Yくん” が、素晴らしい『はぴねすライフ』を進んでいくストーリー」の続きをお伝えしていきます。
どうぞ、お楽しみに♪


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