登場人物は、温厚な人柄・コミュニケーションがちょっと苦手な「S.Yくん(小学5年生)」
実は、学校でとても嫌な目にあっていました・・
そんな中「何か改善していける方法はないか?」と、彩先生とS.Yくん家族の奮闘がはじまります。
勉強のこと、学校のこと、家族間での相談、そしてプライベートのこと。
「シーズン1(全14回)」の連載を通して、各回ごとの『はぴねす子育てのポイント』もお伝えしていきます♪
満足度100%ではなくても、親も子も納得、OKと思えるところを見つけて。
――『コミュニケーションを発揮し始めた “S.Yくん” 、その後、お勉強はどうなりましたか?』
彩先生(以下・彩):コミュニケーションが発展すると、その他モロモロのことも発展してくるということがよくあります。
「うちの子、全然、勉強しないんですけど…」
そもそもは家庭教師だったので、
初めて会うお母さんたちとは、大抵こんな内容でやり取りが始まります。
様々な子どもたちを見てきましたが、“勉強に対する思い” も本当に様々。
「つまらないから、やりたくない!」
「やる のはいいけど、できないのがあるのは嫌!」
「問題 が多すぎてうんざり・・」
「字を書くのが嫌!(喋るのは◎)」
「読んでもよくわからない・・」
「面白くないから嫌!」
“勉強に対する思い”、“感じ方”も本当に人それぞれですが、
これも個性、“大事にしていく” 、ということになります。
“S.Yくん” の勉強の話に戻ります。
これまでのやり取りで
< できれば勉強はやりたくない > という話が出ていました。
これ自体は別に悪くないですね?
“本人の自然な気持ち” です。
大人も子どもも関係なく、どの人が何をどう思っていたってOKです。
しかし、このままでは話が進まないので、ちょっと打診をしました。
勉強の何が嫌?
…できない
(確かに、できないものをやらされるのは苦痛です)
…できるやつは?
できるやつはいい
(勉強のこと完全否定ではない)
~ 中略 ~
やりやすい科目とか、やりにくい科目とかある?
算数…
算数は、よい? 嫌?
やりにくい…
こんなやりとりを、じっくりと3、4週間、続けました。
ちょっと余談ですが、こういう話をする時、
“勉強のことだから” と言って、真面目に、かしこまっている必要もないです。
一緒におやつを食べながら話をしていました。
真面目な内容でも、リラックスして話をした方が “いいアイデア” が出ることが多い。
話は進み、「次のような作戦で行こう」ということになりました。
関係者、皆の合意です。
★できるものを中心にやる (特に漢字はやり易いとのこと)
★算数は、ちょっとやってみて、「できそうか・できなそうか」を本人がチェックする
★できそうなものは続けてやって、「できるもの」を増やしていく
という作戦です。
これで進んでいけば、
=「点数が上がる!」
=「褒められる!」
=「お小遣いもアップ(!?)」
= フフフッ(笑) …など
“S.Yくん” と私は妄想しました。
……………
この作戦、
お母さんの意向、”S.Yくん” の思い、考えも含めて合意したものです。
お母さんは満足度 「70%」
“S.Yくん” は満足度 「60%ぐらい」
だけど、2人とも納得できたので、実施は非常にスムーズで、
その後、永らくこのスタイルで進んでいくこととなりました。
~(Vol.1-6’ ここまで) ~
はぴねす子育てポイント
“子どもの気持ち”、“感じ方” を大事にコミュニケーションを進めて、
「全員が “OK” と思えるところ」を見つけることがポイントです。
(変更も可能にしておく)
それぞれの満足度が「100%」ではないとしても、
皆の満足度が「60%」など ”まぁ納得”、”OK” と思えるところを見つけられるとよいです。(満足度の低い人が居ないこと)
こんな形で進めると、“実施もスムーズ” なことが多いですし、”実施がスムーズ” だと、
「やる内容が身につきやすい」
「自発性の向上」
なども見込めます。
そうすると、実施していくうちに
「子どもが自分自身のことを “OK” と思いやすい(自己肯定感)。」
実施の様子をお母さんが “OK” と認めていけば、
“さらに肯定感はアップしていく”
ということになります。
“S.Yくん” 、その後の成果、次回にまた、続きをお話していきます。
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